「訳あり物件は安くしか売れない」と思い込んでいませんか？
確かに、事故物件や再建築不可物件、老朽化した空き家などは敬遠されやすく、一般の不動産より売却が難しい傾向にあります。しかし、売り方や工夫次第で相場に近い価格、場合によっては予想以上の価格で売却できる可能性もあります。本記事では、訳あり物件をできるだけ高く売却するための具体的な方法と注意点を解説します。
1. 訳あり物件が敬遠される理由
訳あり物件は「心理的瑕疵（事故や事件の発生）」「物理的瑕疵（雨漏りや老朽化）」「法的瑕疵（再建築不可や接道不備）」など、マイナス要因を抱えています。これにより、
- 一般の買主が安心して購入しにくい
-
金融機関の住宅ローン審査に通りにくい
といったデメリットが生じ、売却価格が相場より低くなりがちです。
2. 高値売却を狙うための工夫
- 複数の査定を受ける
- 販売ターゲットを明確にする
- 付加価値を加える
-
訳あり要素を正直に開示する
複数の査定を受ける
訳あり物件は価格評価が難しいため、不動産会社ごとに提示額が大きく異なります。最低でも3社以上に査定を依頼し、相場を把握することが重要です。特に訳あり物件の売却実績がある会社を選びましょう。
販売ターゲットを明確にする
一般の居住者だけでなく、投資家やリフォーム業者、再生事業を手掛ける不動産会社に需要があります。販売時に「リノベーション前提」「収益物件向け」などターゲットを意識したアピールをすると、価格交渉が有利になることもあります。
付加価値を加える
小規模なリフォームやハウスクリーニングを行うだけでも印象は大きく変わります。室内の整理整頓や害虫駆除、外観の補修など、買主が内覧した際の不安を減らす工夫が効果的です。
訳あり要素を正直に開示する
心理的瑕疵や法的制限を隠して売却すると、契約解除や損害賠償につながるリスクがあります。あえて正直に説明することで「誠実な売主」として信頼を得やすく、安心感が高値売却につながるケースもあります。
3. 高値売却をサポートする方法
- 訳あり物件専門業者への相談
- 買取保証付き仲介
- 税制優遇の活用
訳あり物件専門業者への相談
通常の不動産会社では対応できない物件でも、専門業者であれば積極的に取り扱ってくれます。短期間での売却が可能なうえ、投資家とのネットワークを活用できる点が強みです。
買取保証付き仲介
一定期間売れなかった場合に、不動産会社があらかじめ決めた金額で買い取ってくれる仕組みです。時間をかけて高値売却を狙いつつ、売れ残りリスクを回避できます。
税制優遇の活用
相続空き家の売却では「3,000万円特別控除」を利用できるケースがあります。税負担を軽減すれば、実質的に手元に残る資金を増やすことができます。
4. 注意点
-
時間的余裕を持って売却活動を行う
急いで売却すると価格を下げざるを得ない場合が多いので、余裕を持った計画が必要です。 -
売却後のトラブル防止
契約不適合責任を巡るトラブルを避けるため、物件の状態を正しく伝えましょう。
まとめ
訳あり物件は確かに売却が難しい一面がありますが、売却戦略を工夫することで高値売却も十分可能です。複数社に査定を依頼し、ターゲットを明確にし、必要な整備を行うことで買主の印象を改善できます。専門業者や買取保証付きサービスを活用することも、高値売却につながる有効な手段です。
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