不動産の売却を検討する際、多くの方が直面するのが「住宅ローンが残っているけど売却できるのか?」「売却後にどれだけ手元に残るのか?」といったお金に関する悩みです。
この記事では、住宅ローン残債がある場合の売却方法や、売却時に発生する費用、注意すべき資金面のポイントについて詳しく解説します。
住宅ローン残債がある物件は売却できる?
結論から言えば、住宅ローンが残っている物件でも売却は可能です。ただし、以下の条件を満たす必要があります。
- 売却金額でローン残債を完済できること
- または、足りない分を自己資金などで補えること
売却によってローンを完済できない場合には、「任意売却」という方法もあります。これは金融機関の同意を得て、ローン残債が残った状態で物件を売却する手法です。
売却時にかかる主な費用
不動産売却では、単に「売って終わり」ではなく、さまざまな費用が発生します。代表的なものは以下の通りです。
- 仲介手数料:売却価格の3%+6万円(税別)が一般的
- 抵当権抹消費用:司法書士に依頼する場合、1〜3万円程度
- 契約書の印紙代:売却価格に応じて数千円〜数万円
- 引っ越し費用や修繕費用:物件の状態や引っ越し規模によって異なる
こうした費用をあらかじめ見積もっておくことで、手元に残る金額の予測が立てやすくなります。
売却後に手元に残るお金をシミュレーションする
不動産を売却する最大の目的は「資金の確保」です。そこで重要なのが、売却価格から各種費用を引いた後、どれくらいの金額が手元に残るのかを事前に把握しておくことです。
たとえば、売却価格が2,500万円、ローン残債が1,800万円、諸費用が150万円かかる場合:
2,500万円 – 1,800万円(ローン) – 150万円(費用)= 550万円
このように具体的な計算をすることで、次の生活設計や新たな住まいの検討もしやすくなります。
任意売却という選択肢
もし、売却価格でローンを完済できない場合、任意売却が有効な手段です。これは、競売になる前に金融機関と交渉して物件を売却し、できるだけ高く売ることで残債を減らす方法です。
任意売却には専門の知識が必要なため、任意売却を扱っている不動産会社や弁護士、司法書士に相談することをおすすめします。競売よりも高く売却できる可能性があり、信用情報への影響も軽減されるケースがあります。
売却のタイミングとライフプランを意識しよう
住宅ローンやお金の悩みは、生活に直結する重大な問題です。そのため、売却のタイミングも非常に重要です。
たとえば、
- 子どもの進学や転校がないタイミング
- 住宅ローンの金利が上がる前
- 税制優遇を受けられる時期(居住用財産の3000万円特別控除など)
など、ライフプランや税制面も意識しながら進めることで、経済的にも精神的にも余裕を持った売却が実現できます。
まとめ|お金の不安は早めにプロに相談を
住宅ローンや資金面の不安は、不動産売却を検討する上で避けては通れないテーマです。自己判断せず、まずは無料相談や査定を通じて、プロの意見を取り入れることが重要です。
特に、ローン残債がある場合や任意売却を検討している場合には、早めに専門業者やファイナンシャルプランナーに相談し、無理のない売却計画を立てましょう。
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